CONTENTS


2009年に出た本



 
◆1 W・M・スプロンデル編 佐藤嘉一訳『A・シュッツ/T・パーソンズ往復書簡社会的行為の理論論争』〔改訳版〕2009年1月20日刊行
◆2 〔法と経済学叢書 [〕サナ・ルー著 太田勝造・津田敏秀(監訳)『法,疫学,市民社会:法政策における科学的手法の活用』2009年3月13日刊行 
◆3 金 宗郁著『地方分権時代の自治体官僚』2009年2月6日刊行 紹介記事掲載『出版ニュース』2009年4月下旬号 紹介記事掲載『地方自治職員研修』2010年3月号
◆4 日本選挙学会編『選挙研究』第24巻2号2009年2月28日発売
◆5 ロナルド・ドゥウォーキン著 宇佐美誠訳『裁判の正義』2009年7月27日刊行 書評掲載『出版ニュース』10月上旬号 書評掲載『週刊読書人』評者=高橋秀治三重大学教授(2010年1月15日付)
◆6 日本政治学会編『年報政治学2009-T民主政治と政治制度』2009年6月10日刊行 紹介記事掲載『公明新聞』7月13日付 紹介記事掲載『週刊読書人』7月31日付 
◆7 日本選挙学会編『選挙研究』第25巻1号2009年7月28日発売
◆8 小林 公著『法哲学』2009年9月08日刊行
◆9 〔現代市民社会叢書 第1巻〕辻中豊/R・ペッカネン/山本英弘著『現代日本の自治会・町内会: 第1回全国調査にみる自治力・ネットワーク・ガバナンス』2009年10月08日刊行 紹介記事掲載『地方自治職員研修』2010年1月号 第8回日本NPO学会優秀賞受賞
◆10 平田彩子著『行政法の実施過程:環境規制の動態と理論』2009年11月5日刊行 紹介記事掲載『地方自治職員研修』2010年2月号 日本法社会学会奨励賞・著書部門を受賞 書評掲載『たばこ史研究』112号2010年5月評者=大久保雅夫氏 天野和夫賞受賞
◆11 岡部恭宜著『通貨金融危機の歴史的起源:韓国,タイ,メキシコにおける金融システムの経路依存性』2009年12月25日刊行 紹介記事掲載『毎日新聞』2010年7月11日付
◆12 日本政治学会編『年報政治学2009-U:政治における暴力』2009年12月10日刊行 紹介記事掲載『公明新聞』2010年3月15日付



 

◆1 W・M・スプロンデル編 佐藤嘉一訳『A・シュッツ/T・パーソンズ往復書簡社会的行為の理論論争』〔改訳版〕
  • シュッツ/パーソンズ往復書簡 社会的行為の理論論争
  • T・パーソンズ(1902〜1979)
  • コロラド州生まれ
  • アムハースト単大で生物学・哲学を修める
  • 英国LSE・独ハイデルベルク等に留学後ハーバードで学位取得
  • A・シュッツ(1899〜1959)
  • ウィーン生まれ
  • ウィーン大で法律学と社会科学を修める
  • ナチスのオーストリア占領により1939年米国に亡命
  • ニュースクールフォアソーシャルリサーチで教鞭をとる傍ら銀行の顧問を務める
  • 旺盛な著作活動のパーソンズと生前唯一の著作『社会的世界の意味構成』のシュッツ
  • ISBN978-4-8332-2408-6 C3030 定価:本体2500円+税
  • 2009年1月20日刊行
   1940年秋に始まり41年春に終わるA・シュッツとT・パーソンズの往復書簡による論争(意見交換)は大きく言って社会科学に対して哲学の持つ意味をめぐるものであった。半世紀以上経てもこの問題は解消されるどころかますます重要になっている。 複雑化した対象を前に理論家も実証家も萎縮せず,再読・再考してみよう。
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A・シュッツ/T・パーソンズ往復書簡社会的行為の理論論争〔改訳版〕目次
編者序言
スプロンデル
英語版序言 ナタンソン
英語版序論
グラートホフ
第1部 『社会的行為の構造』の研究
 1 パーソンズからシュッツ宛て書簡
40年10月30日
 2 シュッツからパーソンズ宛て書簡
40年11月15日
 3 パーソンズの社会的行為の理論批評
A・シュッツ
第2部 シュッツ/パーソンズ往復書簡
 1 パーソンズからシュッツ宛て書簡
41年1月16日
 2 シュッツからパーソンズ宛て書簡
41年1月21日
 2 シュッツからパーソンズ宛て書簡
41年1月21日
 3 パーソンズからシュッツ宛て書簡
41年1月23日
 4 パーソンズからシュッツ宛て書簡
41年2月2日
 5 シュッツからパーソンズ宛て書簡
41年2月10日
 6 シュッツからパーソンズ宛て書簡
41年3月17日
 7 パーソンズからシュッツ宛て書簡
41年3月29日
 8 シュッツからパーソンズ宛て書簡
41年4月21日
第3部 35年後の回想
1974年の回顧と展望
パーソンズ
シュッツ/パーソンズの隔たりはどれほどのものか
グラートホフ
あとがき
佐藤嘉一
改訳版あとがき
佐藤嘉一


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◆2 〔法と経済学叢書 [〕サナ・ルー著 太田勝造・津田敏秀(監訳)『法,疫学,市民社会:法政策における科学的手法の活用』
    • 『法,疫学,市民社会:法政策における科学的手法の活用』     
    • Case Studies in Forensic Epidemiology, Plenum Pub.Corp., 2002
    • サナ・ルー 現在 ケイス・ウェスタン・リザーヴ大学医学部疫学・生物統計学科疫学・生物統計学准教授
    • 監訳者 太田勝造(東大大学院法学政治学研究科教授)
    • 監訳者 津田敏秀(岡山大学大学院環境学研究科教授)
    • 訳者 平田彩子(法社会学)
    • 訳者 ノミンチメグ・オドスレン(比較法)
    • 訳者 佐伯昌彦(法社会学)
    • A5判328頁定価:本体4000円+税
    • ISBN4-8332-2410-9 C3036
    • 2009年3月13日刊行
  疫学は,世界を認識し理解する仕方を提供するとともに,われわれが研究調査の対象とする社会集団における健康と疾病の分布パタンと世界を関連付ける仕方を提供する。
 このように捉えれば,疫学は,現実の諸相を関連付ける参照点を提供する。

 本書の中心的な対象は,広く捉えた法の文脈における疫学の様々な利用である。例えば,裁判所の法廷において疫学は,社会に生じた損害と,責任を追及される義務違反者との間の関連の有無に光を当て,健康と環境の改善のための改革を実現しようと努力するコミュニティと,そのような努力の成否に大きな影響力を有する立法者や政策立案者との関係に光を当て,さらには,社会の「主流派」とされる者たちと,疾病ないし疾病と思い込まれている状況のために差別されるようになったり,差別され続けている者たちとの間の関係に光を当てることができる。

 本書がとりわけ試みたいのは,何が疫学でそれを役立てるにはどのように使わなければならないかについての読者の固定観念に挑戦し,読者に「知的越境」の興奮を味わってもらうことである。
 われわれが調査研究の対象とする集団,すなわちわれわれの社会について,われわれが研究する疾病について,われわれの行動の下部構造とも形成因ともなっている社会システムについての,より完全な理解に読者には是非到達していただきたい。



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 目 次
 日本語版への序文
 原著序
 原著謝辞
第1章 法廷における疫学:異なる目的と分岐した手続
 疫学と法:異なる目的
 疫学と法:手続きの分裂
 疫学における因果関係/  法における因果関係
 サンプリング・テクニック(抽出技法)
 法における因果関係
 疫学的因果関係は法的因果関係に適合する
 法と疫学の調和/  疫学,倫理,および専門家証人
 議論のための問い
第2章 事例研究(1)シリコン豊胸手術訴訟事件
 シリコン豊胸手術の歴史
 疫学的知見と陪審評決
 疫学研究の経緯/  事後的説明
 議論のための問い
第3章 事例研究(2)大腸菌に関する疫学調査
 大腸菌についての疫学
 疫学による調査
 最初の調査/  ケース・コントロール調査(症例対照研究)
 児童に対するコーホート研究/  職員に対するコーホート研究
 疫学調査の知見
 ディスカヴァリ(証拠開示手続き)
 原告側の主張/  被告側の主張
 事実審理(トライアル)
 原告側の主張/  被告側の主張
 議論のための問い
第4章 疫学,立法,および規則制定
 立法機関
 立法権/  法律制定過程/  立法への影響力行使
 行政機関
 行政機関の権限/  行政監督と行政活動
 行政機関の規則制定に対する監督/  行政機関による規則の作成
 行政機関が作成した規則に対する不服申し立て/  不確実性下での行政機関の行動
 議論のための問い
第5章 事例研究(3)連邦食品医薬品局とシリコン豊胸手術
 連邦食品医薬品局と医療器具規則
 連邦食品医薬品局とシリコン豊胸注入物
 連邦食品医薬品局の対応についての評価
 議論のための問い
第6章 事例研究(4)タバコ規制
 連邦食品医薬品局と薬品規制
 タバコとその影響
 連邦食品医薬品局の対策とタバコ
 議論のための問い
第7章 法,疫学,およびコミュニティと市民運動
 市民運動の定義
 コミュニティおよび市民運動の発展の段階
 第1段階 コミュニティにおけるニーズ・アセスメント/
 第2段階 調査のための疫学の利用/
 第3段階 市民団体と市民運動のための戦略形成/
 疫学,市民運動,そして倫理
 議論のための問い
第8章 事例研究(5)アルコールと飲酒運転
 アルコールと飲酒運転
 アルコールの生理的効果/  アルコール飲料の特性
 運転による障害や死亡に関する疫学
 飲酒運転を許さない母の会
 道徳心に訴える/  目標と戦略/  組織的特徴
 議論のための問い
第9章 事例研究(6)注射器支給プログラム
 注射器支給プログラムとは何か
 注射器支給と危害の軽減/  注射器支給プログラム:歴史と具体例
 注射器支給プログラムの基盤
 注射器支給による薬物使用:行動と生物学
 薬物の使用と濫用による影響/  肝炎と注射器による薬物使用
 公共政策と注射器支給プログラム
 積極的な市民運動と注射器支給プログラムの設立
 議論のための問い
第10章 疫学,法,そして社会的文脈
 逸脱行動の社会的文脈
 逸脱行動に対する規範的な見方/  社会的観衆アプローチ/  「逸脱者」の反応
 疫学と法の連結部分に位置する逸脱
 議論のための問い
第11章 事例研究(7)性,ジェンダー,および性的特質
 性とは何か
 ジェンダー・アイデンティティと社会における男女の役割
 性的指向
 性転換症とトランスジェンダー
 性転換症/  トランスジェンダー
 同性愛,科学,変容する社会的文脈
 科学と医療における同性愛:見解の変化  同性愛,科学的基本的人権
 議論のための問い
第12章 事例研究(8)マリファナの医学的用途
 マリファナ:使用と規制
 ことの始まり/  薬品規制の開始
 時代の変化:医療目的でのマリファナの使用に対する許可
 薬としてのマリファナの科学
 HIV・エイズとマリファナ/  他の症状に対するマリファナの使用
 マリファナの効果を検証する
 全米医学研究所/  連邦食品医薬品局の要求する手続き
 マリファナを合法的薬品にしようとする市民運動
 議論のための問い

 解説にかえて:ヒュームの問題と原因確率=津田敏秀
 監訳者あとがき=津田敏秀・太田勝造
 索 引



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 日本語版への序文
 ますますその複雑性を増して来ているこの世界の現状に鑑みるとき,法と疫学の交差する領域の諸問題を研究し理解することは不可欠となっていることが分かるであろう。法と疫学の交差する領域こそ,本書の対象である。  本書で扱った種々のケース・スタディ(事例研究)が提起する様々な政策的課題は,文化や法制度の相違を超えて決定的に重要なものとなっている。すなわち,日本とアメリカ合衆国の間での差異のみならず,諸国と諸社会・諸文化の間での法制度の構造の差異,訴訟手続きの差異,そして実体法の差異を超えて,これらの政策的課題は世界中で喫緊の課題となっている問題群である。

 これらの政策的課題として,具体的に以下の諸問題を挙げることができる。
 まず第一に,科学の目指す目的と法の目的との間の調和の問題がある。とりわけ,個別の権利請求の判断における科学と法の相剋の問題が挙げられる。

 第二に,損害発生とその補償との間の時間差がどれほど短くなれば社会は納得できるのか,という問題がある。

 第三に,法や行政による社会制禦・規制のための基準やルールを策定し強制する上で,個人の自由権および個人や企業の利益と,公衆衛生とをどのようにバランスさせるべきか,という問題がある。

 第四に,社会改革や社会運動の特定の目標に対して疫学者等の科学者はコミットするべきか否か,コミットするとしてそれはどの程度の参画であるべきか,その場合に科学者の引き受ける役割が翻って科学の在り方にどのような影響を与えるのか,という問題がある。

 最後の政策的課題として,法制度と社会規範を用いて社会は,逸脱行動と被害をどのように定義し操作化しているのか,その影響としてどのような意図した結果および意図せざる結果が生じているのか,という問題が挙げられる。

 日本の読者をはじめとする本書の読者たちに求められていることは,読者の属する国と社会とコミュニティにおける上記の政策的課題を自ら探求することであり,種々の社会と法制度におけるこれらの諸問題について比較研究をしてみることである。この作業は本書が読者に突き付ける挑戦ということができる。この作業に挑戦することは,翻って,読者に対して,これらの政策的課題という,より大きな問題に関する自らの価値観の洗い直しを促すものとなるであろう。そして,読者が,自然科学者として,社会科学者として,政策担当者として,あるいは一個人として,より広く世界という文脈において自らの価値観をどのように実現して行くことができるかについて考え直す機縁ともなるであろう。

 上記の諸課題についての私の考え方を,本書を通じて日本の読者のみなさんに物語る機会を得たことを,私はこの上なく光栄なことだと感謝しています。日本の読者のみなさんが,これらの諸問題の解決を求めて自らの足で旅立たれることを祈念し,その旅で多くの感激と感動に出会うことを期待しております。


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◆3 金 宗郁著『地方分権時代の自治体官僚』

    • 『地方分権時代の自治体官僚』     
    • Policy Performance and Organizational Behaviors of Bureaucrat in Local Government
    • 金 宗郁(きむ じょんうく)
    • 1969年 韓国ソウル生まれ
    • 2003年 慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程政治学専攻単位取得退学
    • 現在 香川大学法学部准教授
    • 博士(法学)
    • 著書 『地方分権時代の市民社会』(共著)慶應義塾大学出版会(2008)
    • A5判224頁定価:本体4000円+税
    • ISBN978-4-8332-2413-0 C3031
    • 2009年2月6日刊行
 社会の多様化に伴う複雑な問題は,「地方分権時代」をもたらした。自治体間の政策競争が現実となりつつある今日,政策決定過程における官僚の行動が,どのように自治体の政策パーフォーマンスに影響を与えているかについて,彼らの規範意識に焦点を当て社会学的新制度論の文化・認知的アプローチを取り入れ計量的に解明する。  



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 目 次
第1章 はじめに
 第1節 地方分権時代の現状と課題
1.中央・地方の財政悪化
2.第一次分権改革:地方分権一括法の施行
3.第二次分権改革:三位一体改革
 第2節 本書の目的と構成

1.本書の目的
1−1 地方自治における多様性:自治体間の政策競争
1−2 分権時代における自治体の政策バリエーション
1−3 政策バリエーションに対する分析視点
2.本書の構成
3.データの説明

第2章 理論的背景と分析枠組み
 第1節 政策決定論からのアプローチ
1. 地域社会の権力構造論(CPS)
2. 政策決定要因論
3. ブラック・ボックスに対する論点提供
 第2節 社会学的新制度論からのアプローチ:組織と環境
1.  マイヤーとローワンの「神話と儀式」
2.  ディマジオとパウエルの「同型化」
3. 同型化理論の成果
3−1 制度選択の論理:文化・認知的アプローチ
3−2 制度的環境
4. 同型化理論の限界−フィールド内のバリエーション
4−1 ミクロ・レベルの行為者
4−2 準マクロ・レベルの環境
4−3 文化における規範的な側面
 第3節 分析枠組み
1. 自治体を取り巻く制度的環境
1−1 NPM−行政ディレンマに対する挑戦
1−2. 日本の自治体におけるNPM
2. 組織の意思決定における個人行動と組織行動
2−1 サイモンの合理性と「限定された合理性」
2−2 組織の意思決定における「決定前提」
2−3 サイモンの価値前提による手がかり
3. 個人行動と組織行動の媒介体としての組織規範
3−1 組織規範の定義
3−2 組織文化との関係
3−3 組織規範の機能
4. 分析枠組み

第3章 自治体における組織規範
 第1節 組織規範の内容:行政のあり方
 第3節 自治体における組織規範の存在:組織レベル

第4章 自治体官僚と組織規範
 第1節 はじめに
 第2節 公共選択論における官僚行動
1. 政府支出における拡大要因
2. 本人−代理人理論
3. 官僚の予算行動と情報公開制度
3−2 自治体における情報公開制度
3−3 実証分析
 第3節 行政統制における内部統制としての組織規範
1. 従来の行政統制から検討
2. 官僚の責任行動:行政責任論からの検討
3. 官僚の責任行動と組織規範
 第4節 組織文化と組織規範
1. 組織文化の下位レベルとしての組織規範
2. 職員の責任性に対する組織文化と組織規範
 第5節 組織成果と組織規範

第5章 自治体の政策パフォーマンスと組織規範(都道府県レベルの分析)
 第1節 はじめに
 第2節 アクターの評価と条例制定
 第3節 都道府県の政策バリエーションと組織規範:条例制定の規定要因
 第4節 職員の主観的評価と組織規範,責任行動

第6章 自治体の政策パフォーマンスと組織規範(市レベルの分析)
 第1節 はじめに
 第2節 変数説明と仮説設定
1. 環境要因
2. 市長要因
3. 議会要因
4. 組織規範要因
 第3節 実証分析
 第4節 市長の改革志向

第7章 組織規範の形成・促進要因
 第1節 はじめに
 第2節 組織規範の形成・促進要因
 第3節 組織規範の形成・促進要因に対する実証分析
1. 階層線形モデル
2. 財政・組織規模要因
3. 地域社会要因
4. 議会要因
5. 知事要因

おわりに

 あとがき
 アブストラクト
 引用・参考文献
 索 引



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◆4 日本選挙学会編『選挙研究』第24巻2号

  • 選挙研究 第24巻第2号
  • 日本選挙学会編集
  • B5判148頁定価:本体3500円+税
  • ISBN978-4-8332-2414-7 C3031
  • 2009年2月28日刊行
  • 2008年度より年2回刊行になりました
  • 引き続き御購読賜りますよう御願い致します
 従来韓国大統領選挙は,与野党が接戦になる傾向が強く2007年の大統領選が逸脱選挙なのかどうか,過去の大統領選挙からの連続性,とくに有権者の意識変化などにも着目して分析。選挙法というルールがどこに行こうとしているのか,法律の分野から考える。アメリカの選挙資金規正法を紹介。

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選挙研究 第24巻第2号 目次
はじめに 河村和徳
<独立論文>
投票行動に及ぼす対人接触とマスメディアの影響
 ―CNEPデータの分析―
白崎 護
<特集1 2007年韓国大統領選挙>
分裂と統合の韓国政治:
 第17代大統領選挙(2007年12月)に対する分析
朴 賛郁
浅羽祐樹
Comparing the 16th and 17th Korean Presidential Elections:
Candidate Strengths, Campaign Issues, and Region-Centered Voting
Byoung Kwon Sohn
<特集2 選挙法をめぐる近年の議論>
被選挙権の法的性質をめぐる近時の議論 湯淺墾道
上院の選挙法原則・選挙方法と憲法 新井 誠
地方選挙における電子投票をめぐる争訟
柳瀬 昇
 ―岐阜県可児市電子投票選挙無効訴訟判例評釈―
投票における身分証明書提示要件と合衆国憲法 金星直規
<特集3 紹介>
選挙資金規正法と表現の自由 東川浩二
<資 料>
最近の選挙結果三船 毅
<書 評>
Arend Lijphart, Thinking about Democracy: Power Sharing and Majority Rule in Theory and Practice 粕谷祐子
山口二郎著『ポスト戦後政治への対抗軸』 高安健将
羅 一慶著『日本の市民社会におけるNPOと市民参加』 木村高宏





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◆5 ロナルド・ドゥウォーキン著 宇佐美誠訳『裁判の正義』

  • Justice in Robes , Cambridge, Mass.: The Belknap Press of Harvard UP., 2006
  • Ronald Dworkin(ロナルド・ドゥウォーキン)
  • 1931年生まれ
  • ハーヴァード,オックスフォード両大学卒業
  • 現在 ニューヨーク大学フランク・ヘンリー・ソマー法学及び哲学教授
  • 著書多数,主要著作の邦訳がある
  • 宇佐美 誠(うさみ まこと)
  • 名古屋大学法学研究科前期博士課程修了博士(法学)
  • 現在 東京工業大学社会理工学研究科教授
  • 『公共的決定としての法:法実践の解釈の試み』(木鐸社)
  • 『決定』社会科学の理論とモデル4(東大出版会)他
  • A5判380頁 ISBN978-4-8332-2416-1 C3032 定価:4500円+税
  • 2009年7月27日刊行
    論争を通じた発展を特徴とする法哲学において,討議の1つの中心点を30年間以上も占め続けてきた理論家が,ロナルド・ドゥウォーキンである。H・L・A・ハートの法実証主義への根底的批判によって一躍その名を馳せた彼は,その後もロバート・ボークらの原意主義やリチャード・ポズナーの富の最大化論に対して,鋭角的批判と代替理論の提示を重ねてきた。そして,法哲学界の第一人者となったドゥウォーキン自身が,今度は数多くの研究者らによって批判の標的とされ,学問的論議の焦点であり続けている。
 このように多角的論争を通じて法哲学・政治哲学の発展に大きく貢献してきた彼が,主要な論敵たちに次々に新たな一撃を加えることで,自説の擁護と深化を図っているのが,本書である。批判的検討の対象には,ハートとポズナーに加えて,アイザイア・バーリン,ジョゼフ・ラズ,ジュールズ・コールマン,キャス・サンスティーン,アントニン・スカリア,リチャード・ローティが含まれる。最終章ではジョン・ロールズを法哲学的に考察する。これらの検討・考察を通じて,法的推論での道徳の位置という中心論題の他,法理論の性格と可能性,諸価値の相互関係,憲法解釈の方法などの重要論点が鮮やかに解明されている。




日本語版への序文

序論 法と道徳
 ありうる交差の短い目録
 ソレンソンの事案
 意味論的段階
 法理学的段階
 学理的段階
 裁決的段階
 法的プラグマティズム
 道徳的多元論
 政治的な学理的実証主義
 分析的な学理的実証主義
 法哲学
 最後の提案

  第1章 プラグマティズムと法
 新プラグマティズム
 正解の寄せ集め
 フィッシュと実践の微妙さ

  第2章 理論をたたえて
 序論
 埋め込み的見解
 ヘラクレスとミネルウァ
 シカゴ学派
 要約:理論を擁護して

  第3章 ダーウィンの新手の勇猛な飼い犬
 切迫した問い
 道徳の独立性
 「道徳理論」とは何か
 「強い」テーゼ
 「弱い」テーゼ
 新プラグマティズム
 補論:プラグマティズムとブッシュ対ゴア事件

第4章 道徳的多元論

第5章 原意主義と忠誠

第6章 ハートの補遺と政治哲学の要点
 アルキメデス主義
 政治的概念
 法
 リーガリティという価値

第7章 30年間も続いて
 序論
 ピックウィック流の風変わりな実証主義
 プトレマイオス流の天動説的実証主義
 実証主義と偏狭心
 補論:個人的特権で述べたい論点

第8章 法の諸概念
 意味論の毒牙
 ドゥウォーキンの誤謬
 法の諸概念についてのラズの見解
 学理的概念と分類学的法概念

第9章 ロールズと法
 法哲学者としてのロールズ
 法哲学の本性
 法とは何か
 法的推論への制約
 立憲主義
 真理と客観性
 告白

原注/訳注/初出
訳者あとがき
索 引

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◆6 日本政治学会編『年報政治学2009-T 民主政治と政治制度』

  • 『年報政治学2009-T 民主政治と政治制度』
  •  
  • 2005年度より発行元が小社に変更になりました
  • 年2回刊行になります
  • ISBN978-4-8332-2417-8 C3331
  • A5判408頁定価:本体3000円+税
  • 引き続き御購読賜りますよう御願い致します




年報政治学2009-T 民主政治と政治制度 目次
はじめに 川人貞史
<特集論文>
近代日本における多数主義と「憲政常道」ルール 村井良太
―政権交代をめぐる制度と規範―
1925年中選挙区制導入の背景 奈良岡聰智
衆議院選挙制度改革の評価と有権者 山田真裕
内閣不信任の政治学 増山幹高
―なぜ否決される不信任案が提出されるのか?―
選挙制度の非比例性に対する機械的効果 福元健太郎
分割政府の比較政治学 待鳥聡史
―事例としてのアメリカ―
<公募論文>
清水澄の憲法学と昭和戦前期の宮中 菅谷幸浩
国会法の制定 梶田 秀
―GHQの合理的行動と議院自律権の後退―
1967年11月の佐藤訪米と沖縄返還をめぐる日米交渉 中島琢磨
小選挙区比例代表並立制の存立基盤 濱本真輔
―3回の議員調査の結果から―
自律性と活動量の対立 京 俊介
―コンピュータ・プログラム産業保護政策の所管をめぐる政治過程―
政治的ネットワーク論における理論と実証の間隙 白崎 護
―「2つ」の社会学モデル―
ドイツの分割政府と立法過程 安井宏樹
汚職と経済発展のパラドックス 堀金由美
―韓国朴政権下における官僚の合理的行動から見た試論―
利害対立と妥協のかたち 高野麻衣子
―カナダ連邦結成期における議員定数配分方式の転換過程―
2008年度書評 書評委員会
学会規程 事務局
論文投稿規程 事務局
査読委員会規程 事務局





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◆7 日本選挙学会編『選挙研究』第25巻第1号

  • 選挙研究 第25巻第1号
  • 日本選挙学会編集
  • B5判160頁定価:本体3500円+税
  • ISBN978-4-8332-2419-2 C3031
  • 2009年7月28日刊行
  • 2008年度より年2回刊行になりました
  • 引き続き御購読賜りますよう御願い致します
 

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選挙研究 第25巻第1号 目次
はじめに 玉井 清
<独立論文>
選挙動員と投票参加 今井亮佑
 ―2007年〈亥年〉の参院選の分析―
地方議会の機能とエリートの政治文化 中谷美穂
 ―議員提案条例に関する分析―
地方政治の対立軸と知事―議会間関係 久保慶明
 ―神奈川県水源環境保全税を事例として―
政党や政治家の政策的な立場を推定する 上神貴佳・佐藤哲也
 ―コンピュータによる自動コーディングの試み―
<特集1 インターネット時代の政治と選挙>
市民の政治参加におけるインターネットの影響力に関する考察 金 相美
 ―参加型ネットツールは投票参加を促進するのか―
衆議院議員ウェブサイトの分析 稲葉哲郎・森 有人
 ―双方向性の視点から―
地方議員と住民間の協働支援に向けたウェブの利用 木村泰知・渋木英潔・高丸圭一
<特集2 海外の選挙運動の諸相>
イタリアにおける選挙運動規制の現状とその問題点 芦田 淳
 ―テレビによる選挙運動を中心に―
Realignment and Party Sorting in the 2008 US Presidential Election 西川 賢
<書 評>
Mutz, Diana, C., Hearing the other side: Deliberative versus participatory democracy 安野智子
Prior, M., Post-broadcast democracy: How media choice increases inequality in political involvement and polarizes election 稲増一憲
村井哲也著『戦後政治体制の起源』 小田義幸





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◆8 小林 公著『法哲学』

  • 小林 公著『法哲学』
  • Philosophy of Law
  • 小林 公(こばやし いさお)
  • 1945年 横浜に生まれる
  • 1968年 東京大学法学部卒業
  • 現在 立教大学法学部教授
  • 専攻 法哲学・法思想史
  • 主要著書 『合理的選択と契約』弘文堂, 1991年
  • 訳書 R.ドゥウォーキン『法の帝国』未来社, 1995年
  • 訳書 E.H.カントーロヴィチ『王の二つの身体』平凡社, 1992年    
  • 訳書 D.ゴティエ『合意による道徳』木鐸社, 1999年     
  • A5判472頁 定価:本体6000円+税
  • ISBN978-4-8332-2418-5 C3032 9月08日刊行
 本書の主たる狙いは,実定法学の諸分野の基本的問題のなかに,哲学に固有の観点からみて,どれほど興味深い重要な内容が含まれているかを明らかにすることにある。法哲学の主要テーマについて, 欧米における最新の動向まで周到に視野に収めて概説している。哲学・倫理学研究者, ロースクール生向け。
 

 
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 目 次
  第1章 規範の生成
 第1節 実践的推論とルールの形成
 1 序論/2 ルールの形成とゲーム理論/
 3 囚人のディレンマとルールの形成/
 4 コンヴェンションと実践的推論/
 第2節 私的利益と規範の生成

第2章 四つの法理論
 第1節 ルール懐疑主義
 第2節 法実証主義
 第3節 自然法論
 第4節 ドゥウォーキンと非基底主義

第3章 権利
 第1節 権利の諸相
 第2節 利益と選択
 第3節 権利と功利
 第4節 権利の生成

第4章 民主主義と法
 第1節 民主主義の正当化
 1 三つのアプローチ/2 社会選択論と手続き主義/3 契約論/
 第2節 市場と民主主義
 第3節 審議と社会的選択
 第4節 憲法と民主主義

第5章 契約
 第1節 意志説と信頼説
 第2節 ヒュームの約束論
 第3節 信頼説の検討
 第4節 規範的権能と契約

第6章 不法行為
 第1節 矯正的正義
 第2節 ハンドの定式
 第3節 社会契約論と不法行為法
 第4節 道徳理論と経済分析
 第5節 善きサマリア人と法

第7章 行為と責任
 第1節 意図的行為と目的論的説明
 第2節 行為論の諸相
 1 序/2 基底主義と基礎行為/3 基底主義と行為の因果説/
 4 新意志主義/5 弱い生成主義/6 帰責主義/7 責任と因果性/
 第3節 刑罰・責任・言語
 1 刑罰の正当化と功利主義/2 「自由選択の体系」と刑罰/
 3 責任の根拠と言語/

第8章 解釈
 第1節 テキスト・意図・理由
 第2節 解釈の妥当性

第9章 証拠と蓋然性
 第1節 序
 第2節 帰納論理
 第3節 因果関係
 第4節 事実認定と蓋然性

あとがき
索 引




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◆9 〔現代市民社会叢書第1巻〕辻中豊/R・ペッカネン/山本英弘著『現代日本の自治会・町内会: 第1回全国調査にみる自治力・ネットワーク・ガバナンス』

  • 辻中豊/R・ペッカネン/山本英弘著『現代日本の自治会・町内会』
  • Neighborhood Associations and Governance in Japan: Self-governance, Social Capital, Social Networks, and Local Governance based on The First National Survey of Thirty Thousand Associations
  • 辻中豊(つじなか ゆたか)
  • 1954年 大阪府生まれ
  • 1981年 大阪大学法学研究科単位取得退学博士(法学), 京都大学
  • 現在 筑波大学大学院人文社会科学研究科教授
  • Robert Pekkanen (ロバート・ペッカネン)
  • 1966年 ロードアイランド州生まれ
  • 2002年 ハーバード大学大学院政治学研究学科修了 Ph.D.(政治学)
  • 現在 ワシントン大学ジャクソン国際スクール日本研究学科学科長・助教授
  • 山本英弘(やまもと ひでひろ)
  • 1976年 北海道生まれ
  • 東北大学大学院文学研究科博士課程修了 博士(文学)
  • 現在 筑波大学大学院人文社会科学研究科研究員     
  • A5判264頁 定価:本体3000円+税
  • ISBN978-4-8332-2420-8 C3031 10月08日刊行
 21世紀も早や10年を経過し,科学技術「進歩」や社会の「グロー バリゼーション」の進行によって,世界が否応なく連動しつつあるのを我々は日々の 生活の中で実感している。それに伴って国家と社会・個人およびその関係の在り方も 変わりつつあるといえよう。
本叢書は主として社会のあり方からこの問題に焦点を当 てる。2006年8月から開始された自治会調査を皮切りに電話帳に掲載された社会団体, 全登録NPO,全市町村の4部署と2008年1月までの1年半の間,実態調査は続けられ,合 計4万5千件におよぶ膨大な市民社会組織と市区町村に関する事例が収集された。この 初めての全国調査は従来の研究の不備を決定的に改善するものである。本叢書はこの 貴重なデータを基礎に,海外10カ国余のデータを含め多様な側面を分析し,日本の市 民社会を比較の視座において実証的に捉えなおそうとするものである。
 1巻は自治会,町内会,町会,区会,部落会などとよばれる近隣住民組織1(総称して「自治会」)は日本中のほぼすべての市区町村(98%以上)に存在し,総数およそ30万団体にのぼり,地域住民の大半が加入している。現在自治会に対する期待が高まっている(NHK総合テレビの人気番組「ご近所の底力」(2003年4月〜参照)が,これらは市民社会組織(civil society organization)としての特徴を表している。国家,市場,家族とは相対的に独立した市民社会領域は,個々の市民間の連帯を醸成したり,市民生活に必要な社会サービスを供給したり,政治領域や経済領域と個々の市民や家族を架橋することが期待されている。
 


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 目 次
まえがき
第1章 日本の市民社会における自治会
 1.自治会とは
 2.日本の市民社会と自治会
  2.1.市民社会とガバナンス/2.2.日本の市民社会
 3.分析の視角
  3.1.注目すべき自治会の諸側面/3.2.分析の視角
 4.調査の方法
 5.本書の構成

第2章 自治会組織のプロフィール
 1.はじめに
 2.近隣住民組織の名称
 3.自治会の来歴と発足時期
  3.1.自治会の来歴/3.2.自治会数の推移/3.3.自治会の発足時期
 4.自治会の規模
 5.財政規模
 6.自治会の類型化
 7.本章のまとめ

第3章 自治会の組織運営
 1.はじめに
 2.自治会組織の役割についての自己認識
 3.組織構造と運営
  3.1.法人格と規約/3.2.組織の構成/3.3.総会と役員会/3.4.会長・役員の選出
 4.自治会長と役員のプロフィール
  4.1.自治会長のプロフィール/4.2.自治会役員と主な担い手
 5.本章のまとめ

第4章 社会関係資本と自治会活動への参加
 1.はじめに
 2.自治会への加入率
 3.住民のつきあいと自治会活動への参加
 3.1.住民のつきあい/3.2.住民による自治会活動への参加/3.3.社会関係資本指数の作成
 4.社会関係資本の規定因
  4.1.要因の検討/4.2.分析
 5.本章のまとめ

第5章 自治会と他団体との連携
 1.はじめに
 2.地域団体との連携関係
  2.1.様々な地域団体との連携/2.2.自治会との連携からみる団体の構造
 3.地域団体との連携の性質
  3.1.活動の連携/3.2.情報の授受をめぐる関係/
3.3.補助金・分担金の授受をめぐる関係/3.4.自治会長のネットワーク
 4.団体との連携関係の規定因
  4.1.要因の検討/4.2.分析
 5.NPOとの連携
 6.本章のまとめ

第6章 自治会の社会サービスの供給
 1.はじめに
 2.社会サービス活動の実施状況
  2.1.社会サービス活動の実施率/2.2.支出の割合/2.3.地域活動の活発さ
 3.社会サービス活動からみる自治会の類型
  3.1.活動実施からみた自治会の類型/3.2.自治会活動類型と地域環境
 4.自治会活動類型の規定因
  4.1.要因の検討/4.2.分析
 5.本章のまとめ

第7章 市町村との協力・連携
 1.はじめに
 2.行政協力の制度
 3.行政協力の内容
 3.1.委託の内容(市区町村調査)/3.2.自治会における市区町村との連携(自治会調査)/
3.3.委託業務に対する評価(自治会調査)
 4.市区町村との協力・連携の規定因
  4.1.要因の検討/4.2.分析
 5.市区町村の自治会支援策
 5.1.自治会支援策の実施状況(市区町村調査)/5.2.自治会支援策に対する自治会の評価(自治会調査)
 6.本章のまとめ

  第8章 自治会による政治参加
 1.はじめに
 2.自治会による要望活動(ロビイング) 2.1.要望活動のルート/2.2.市区町村への対応への評価/2.3.動員型の活動/2.4.モニタリング
 3.要望ルートの規定因
3.1.要因の検討/3.2.分析
 4.自治会の選挙運動
4.1.選挙運動の実態/4.2.選挙運動の規定因/
 5.自治会の自己影響力
5.1.要望活動と成功経験・自己影響力/5.2.受け入れ経験・影響力の規定因
 6.本章のまとめ

第9章 結論:地域ネットワークと媒介する市民社会組織
 1.自治会類型ごとにみる特徴
1.1.共通する自治会像/ 1.2.都市部・大規模/非都市部・小規模自治会の相違 /1.3.村落型の自治会
 2.自治会からみる日本の市民社会
2.1.地域内外のネットワークの中の自治会/ 2.2.制度遺産としての,行政媒介型市民社会組織/
2.3.地方自治政策と市民社会組織としての自治会
 3.今後の課題と展開の可能性
3.1.市区町村と関係のない地域に存在する自治会との比較/3.2.政策パフォーマンスとの関係/
3.3.他の市民社会組織との比較/3.4.住民自治組織の国際比較

  補論 低加入率・小規模自治会のすがた
 1.問題の所在
 2.低加入率・小規模自治会の実態
 3.まとめ

付録1.調査実施のプロセス
付録2.調査票(自治会調査,市区町村調査)
  引用文献
アブストラクト




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◆10 平田彩子著『行政法の実施過程:環境規制の動態と理論』

  • 平田彩子著『行政法の実施過程:環境規制の動態と理論』
  • Enforcement Processes of Administrative Law: Empirical and Economic Analysis on the Dynamics of Environmental Regulation in Japan
  • 平田彩子(ひらた あやこ)
  • 1983年 岡山県生まれ
  • 2007年 東京大学法学部卒業
  • 2009年 東京大学大学院法学政治学研究科総合法政専攻修士課程修了
  • 現 在 カリフォルニア大学バークレー校Ph.D.プログラム在籍     
  • A5判224頁 定価:本体2800円+税
  • ISBN978-4-8332-2422-2 C3032 11月5日刊行
 本書の目的は,環境規制法の執行過程について,「法と経済学」の観点から,統一的に理解するための一般的枠組みを提供することである。我が国において規制執行研究は発展途上にあり,まず実態を把握し,その上で実態把握から導くことのできる一定の特徴を出発点として,規制法執行過程を一般的に,理論的に解明するのに相応しいアプローチのひとつは「法と経済学」であると考える。
 「法と経済学」のうちのゲーム理論は,相互作用状況での意思決定や行動基準の本質部分を解明することを目的としているので,ゲーム理論は,複雑な法執行過程での両者の相互作用とその本質部分を捉え,一般的なモデルや理論を構築しようとする分析には欠かせない手法である。
 

 
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 目 次
 序章
0.1 問題提起と本書の目的
0.2 問題へのアプローチ
0.3 用語について

第1章 水質汚濁防止法の執行実態
1.1 水質汚濁防止法の概要
 1.1.1 水質汚濁防止法を取り上げる理由
 1.1.2 水質汚濁防止法の概要
 1.1.3 近年の水質汚濁防止法の施行状況
1.2 行政による規制執行とその特徴
 1.2.1 調査対象と調査方法
 1.2.2 執行の実態
(1) 水濁法執行の担当部署と,広い執行裁量
(2) 立入検査――違反発見の端緒
(3) 違反
(4) 違反に対する行政の対応
(5) 行政措置に対する被規制者の反応についての,行政の認識
(6) 行政と被規制者との一般的な接触と,両者の長期的関係
(7) 行政における,担当者異動の際の引き継ぎ
(8) 事例紹介
1.2.3 行政による執行過程の特徴
1.3 司法警察機関による規制執行とその特徴
 1.3.1 司法警察機関による,水質汚濁防止法の近年の施行状況
 1.3.2 警察による水質汚濁防止法執行
(1)警察による水濁法執行――生活経済課
(2)違反発見の端緒
(3)違反発見後の対応
 1.3.3 海上保安庁による水質汚濁防止法執行
(1)海上保安庁――特別司法警察
(2)違反発見の端緒
(3)違反発見後の対応
  1.4 行政機関と司法警察機関の連携の有無
1.5 本章のまとめ

第2章 環境規制法執行過程のゲーム・モデル
2.1 ゲーム理論による分析が有用な理由及び分析の仮定
 2.1.1 ゲーム理論を用いる理由
 2.1.2 分析の仮定
2.2 行政と被規制者の2者間のゲーム
 2.2.1 規制執行に対するスタイルの選択――同時手番ゲーム
A 基本的構図
B 調整ゲーム構造の場合
C 囚人のディレンマ構造の場合
D 囚人のディレンマ構造においてノイズがある状況の場合
E 被規制者によって行政が取り込まれている場合
F 小括
 2.2.2 サンクションの存在――逐次手番ゲーム
A ゲームの基本形
B 行政の利得構造が私的情報の場合と,違反発覚の不確実性
C 行政指導の前置――少ない行政命令で違反を抑える
2.3 市民が執行過程に加わった場合
 2.3.1 市民参加のゲーム
 2.3.2 規制執行への市民参加と,社会的に最適な規制法執行との関係
2.4 本章のまとめ

第3章 規制法が与える被規制者へのインパクト――規制法の機能と,行政活動の介在
3.1 導入
3.2 法が被規制者の行動に及ぼす影響
 3.2.1 法の抑止機能
A 法の抑止モデルとその限界
B 評判やスティグマ(インフォーマルなサンクション)の重要性
C 不確実性下での意思決定
D 規制法執行過程についての海外における実証分析
 3.2.2 法の表出機能
 3.2.3 意味の変化を通じた影響
 3.2.4 小括
3.3 行政活動の介在によって法の機能はどう影響を受け得るか
 3.3.1 表出機能と規制対象行為の意味の変化の場合
 3.3.2 抑止機能の場合
3.4 本章のまとめ

第4章 結語

引用文献
あとがき
アブストラクト
索引




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推薦の言葉
太田勝造(東京大学教授)
 著者の平田彩子さんは東京大学法学部を優秀な成績で卒業し,「卓越賞」という特別の表彰を受けました。卒業と同時に東京大学大学院法学政治学研究科修士課程に2007年4月に進学し,法社会学や「法と経済学」の研究をされました。その研究の成果として2008年12月に提出された修士論文「環境規制法の執行過程:規制執行の相互作用性と規制法の機能」は,修士論文としての最高の評価を受けました。

 本書の直接の対象は,水質汚濁防止法の行政による規制過程の実証的かつ理論的な分析ですが,平田彩子さんが採用した実証的法社会学の方法と経済分析(ゲーム理論)による理論的分析の結合は,行政規制のどの分野についても応用可能であるのみならず,さらに広く日本社会の法化のダイナミクスの研究方法として多大の成果が期待されるものであると思います。事実,本書を読めば,実証と理論分析が見事なシナジー効果(相乗効果)を挙げていることを目の当たりにして,法学の分野における新しい時代の到来を感じる読者も少なくないでしょう。

 東京湾を取り囲む主要な7都市を全て回り,現場の担当者に面接調査を実施して,行政規制の実態に肉薄しています。また,環境省,警察庁,海上保安庁など関連の機関での面接調査も実施しています。これらの実態調査にどれだけの時間とガッツとが必要かは,実際に調査した者にしか理解できないものです。これだけ広範な調査を敢行したことで,水質汚濁防止法の規制実務の実効性と東京湾の水質とを関連付けることが可能となっています。

 理論の面では,社会科学の標準的な分析手法となってきているゲーム理論を用いてモデルを構築し分析しています。規制者と被規制者の間の相互作用のダイナミクスを分析する上で,ゲーム理論の利用は必須です。これまでは「日本的」というような瞹昧で,ともすると同語反復に過ぎないような説明がなされることもあった法現象は少なくありませんが,平田彩子さんの行政規制ダイナミクスの分析は厳密で明晰な理論分析となっています。

 本書で平田彩子さんは,上記の面接調査等による実証的法社会学による地に足の着いた研究と,ゲーム理論等の鋭利な分析モデルとを非常に建設的に結合して,深い洞察を理論的実証的に展開しています。そしてさらには説得的な法政策的提言にまで筆を進めています。社会科学としての法学研究の模範を実演によって提示している点が,本書の最も推奨されるべき価値だと思います。

 このような理論と実証の結合は,言うは易く行うは難いものの典型です。時間と費用と研究失敗のリスクを慮れば,1年半の修士課程での初めての研究として試みるには大きな勇気が必要です。それに果敢に挑戦して本書のように大成功を収めた平田彩子さんの勇気と挑戦に感動する読者も多いでしょう。
 本書は,専門の研究者にとって必読文献であることは言うまでもありませんが,さらに法学部生,法科大学院生,公共政策大学院生はもとより,裁判官・弁護士・検察官,そして各方面の法政策立案の担当者などに広く読まれるべき研究だと思います。「事実と証拠に基づく法(evidence based law)」こそが21世紀の法化社会に求められているものです。日本の社会を少しでもより良くしたいとの希望を持っている読者は,その取り組む課題の何たるかを問わず,本書から何をどうすればよいかの啓示と洞察とを受けることができると私は確信しています。(抜粋)



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◆11 岡部恭宜著『通貨金融危機の歴史的起源:韓国,タイ,メキシコにおける金融システムの経路依存性』

  • 岡部恭宜著『通貨金融危機の歴史的起源:韓国,タイ,メキシコにおける金融システムの経路依存性』
  • Historical Origins of Financial Crises: Path Dependence of Financial Systems in Korea, Thailand and Mexico
  • 岡部 恭宜(おかべ やすのぶ)
  • 1966年 京都市生まれ
  • 1989年 同志社大学法学部卒業
  • 1988−1998年 外務省勤務
  • 2006−2007年 メキシコ・経済研究教育センター国際学部およびタイ・チュラロンコン大学にて客員研究員
  • 2008年 東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了 博士(学術)
  • 2010年5月より JICA研究所 研究員     
  • A5判310頁 定価:本体4500円+税
  • ISBN978-4-8332-2423-9 C3033 12月25日刊行
 本研究の目的は,金融に関する政府と企業と金融機関の関係を歴史的に分析することによって,韓国,タイ,メキシコにおける通貨金融危機および金融再建の違いを説明することにある。本研究は,経路依存性アプローチによって次のように主張する。すなわち,通貨金融危機には歴史的起源があり,その起源とは開発主義時代の初めに採用された金融システム(制度)にある。そして,各国で選択された異なる金融システムが独自の経路を辿って発展した結果,国毎に異なった過程で危機が発生し,さらには金融再建策のアプローチと結果にも違いが生じたのである。
 

 
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 目 次
第一部 問題設定と分析枠組み
第1章 序論―通貨金融危機と金融再建の多様性
 第1節 問題設定
 第2節 通貨金融危機と金融再建に関する先行研究
 第3節 本研究の主張と構成
 第1項 経路依存性アプローチと仮説/第2項 本研究の構成
第2章 経路依存性の分析枠組み
 第1節 金融システムの発展経路
 第1項 初期条件/第2項 決定的分岐点/第3項 制度の持続/
第4項 制度の変化/第5項 制度の社会的帰結
 第2節 アクターの合理性
 第1項 企業/第2項 金融機関/第3項 政府
 小 括
第二部 金融システムの成立と発展経路
第3章 金融システム,アクター,初期条件
 第1節 金融システムとアクター
 第1項 韓国―「企業還元型金融システム」
 第2項 タイ―「銀行還元型金融システム」
 第3項 メキシコ―「政府吸収型金融システム」
 第2節 初期条件
 第1項 共通の初期条件―工業化のタイミングと段階,「強い国家」
 第2項 異なる初期条件―国家・社会関係,過去の遺産
小 括
第4章 金融システムの成立―決定的分岐点
第1節 朴正煕政権における「企業還元型金融システム」の成立
第2節 サリット首相と「銀行還元型金融システム」
第3節 ロペス・マテオス政権と「政府吸収型金融システム」
小 括
第5章 金融システムの収穫逓増―制度の持続
第1節 企業還元型金融システムの発展と「漢江の奇跡」
第2節 銀行還元型金融システムの持続と経済成長
第3節 政府吸収型金融システム下での「安定的発展」と「分配的発展」の時代
 第1項 「安定的発展」時代(1959-1970年)/
 第2項 「分配的発展」時代(1971-1982年)
小 括
第6章 金融の自由化―制度の内生的変化
第1節 韓国の金融自由化
第2節 タイの金融自由化
第3節 メキシコの金融自由化
 第1項 商業銀行の国有化/第2項 金融自由化
小 括
第三部 通貨金融危機と金融再建
第7章 通貨金融危機の発生―制度の社会的帰結
第1節 韓国―「企業・過剰設備投資型危機」
第2節 タイ―「金融機関・資産バブル型危機」
第3節 メキシコ―「政府・ポートフォリオ投資型危機」
小 括
第8章 金融再建への着手―もう一つの社会的帰結
第1節 韓国の政府主導による迅速な金融再建
 第1項 金融再建の内容と経緯/第2項 企業還元型金融システムの「遺制」
第2節 タイの市場主導的で漸進的な金融再建
 第1項 金融再建の内容と経緯/  第2項 銀行還元型金融システムの「遺制」
第3節 メキシコの政府主導による市場志向の強い金融再建
 第1項 金融再建の内容と経緯/
 第2項 政府吸収型金融システムの「弊害」による思想転換
小 括
第9章 結論と含意
第1節 金融システムの歴史の流れ
第2節 含意と課題
引用文献一覧
あとがき
アブストラクト
索 引




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◆12 日本政治学会編『年報政治学2009-U 政治における暴力』

  • 『年報政治学2009-U 政治における暴力』
  •  
  • 2005年度より発行元が小社に変更になりました
  • 年2回刊行になります
  • ISBN978-4-8332-2425-3 C3331
  • A5判328頁定価:2400円+税
  • 引き続き御購読賜りますよう御願い致します


年報政治学2009-U政治における暴力 目次
はじめに 大串和雄
<特集論文>
政治と暴力について 千葉 眞
―一つの理論的考察―
民族浄化(ethnic cleansing)について 月村太郎
―ボスニア内戦を念頭に―
国際革命としてのパレスチナ革命 木村正俊
―展開と解体―
インドネシアにおける「犯罪との戦い」 本名 純
―非国家主体の暴力をめぐる
 治安機構の政治―
現代グアテマラにおける政治暴力の変容 狐崎知己
―「ジェノサイド」からポスト紛争期を中心に―
政権に使われる民兵 武内進一
―現代アフリカの紛争と国家の特質―
ビルマ民主化闘争における暴力と非暴力 根本 敬
―アウンサンスーチーの非暴力主義と
 在タイ活動家たちの理解―
暴動と政治変動 中溝和弥
―インド・ビハール州の事例―
<公募論文>
T. ホッブズ『リヴァイアサン』における
 プライドと徳
中神由美子
「民意」は一通りではない 塩沢健一
―米軍岩国基地問題と住民投票・市長選挙
戦後日本政治学における
 「ラスキ・ブーム」の位相
大井赤亥
脱クライエンテリズム期における
 選挙市場の比較分析
古賀光生
―西欧極右政党の動員戦略を通じて―
<学界展望>
2008年学界展望   日本政治学会文献委員会
2009年度日本政治学会総会・研究大会日程
『年報政治学』論文投稿規程
査読委員会規程
英文要旨


 
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